小さい“つ”が消えた日

小さい“つ”が消えた日

書籍の内容紹介【アマゾンから】

「大人と子どものための、言葉の妖精たちのかわいい物語。

“あ”さんはいばりんぼ、“か”さんは優柔不断…舞台はいろいろな文字たちがすむ五十音村。そんな五十音村の住人たちが楽しみにしているのは、夜のおしゃべり。その日も、みんなであつまって自慢話に花を咲かせていました。ところが、小さい“つ”には音がありません。「音がないなんて、文字じゃない」とからかわれた小さい“つ”は次の朝、姿を消してしまいます。すると、どうしたことでしょう。いらないと思っていた小さい“つ” がいなくなっただけで、「うったえますよ」が「うたえますよ」になってしまうなど日本語は大混乱に…。
ドイツから届いた、日本語の五十音をめぐるファンタジー。 」

この本で、特に面白かったのが裁判がらみ。小さい「つ」が無かったら、私たちの会話は、こんなに不自由になる。
「どうしましょうか?訴えますか?それとも訴えませんか?あなたからOKがあれば、訴えますよ。」
と弁護士が言うべきところ、先の小さな「つ」が無かったとしたならば、
「どうしましょうか?歌えますか?それとも歌えませんか?あなたカラオケがあれば、歌えますよ。」
となる。
縁の下の力持ちを馬鹿にしてはいけない。心底、そう感じた一冊である。

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