パラレル宇宙論

ニュートン

Newton (ニュートン) 2014年 05月号

今月号のNewtonは「パラレル宇宙論」の特集だった。
最近の宇宙論では、この宇宙以外にもパラレル宇宙、日本語で言えば並行宇宙が存在すると唱える学者も増えてきているそうである。
この宇宙の様々な物理定数は人間の誕生にとって極めて都合の良い数値になっているおり、まるで我々人間を生み出すために何者かが最適な数値に調節(ファインチューニング)したのではないかと思うほどだそうである。

これは一体何故なのか、というのは以前から宇宙論において難問とされてきた。
その問題の答えの一つとして提唱されているのが、宇宙は無数に存在するというパラレル宇宙論なのである。
要するに宇宙にはパラレル宇宙(並行宇宙)が無数に存在し、そのうちの一つが、たまたま我々が生まれた宇宙であるということらしい。
これが事実ならば、我々のような人間どころか生物が全く存在しない宇宙や、人間とは違った形の知的生命体が存在する宇宙もあり得るということだ。
パラレル宇宙論が本当だとすると、他の宇宙というものをこの目で見てみたくなるのが好奇心というものだが、残念ながらそれは無理なようだ。

ただ、重力波だけは、他の宇宙とやり取りできる可能性があるらしいが、肝心の重力波そのものが存在は予言されていても、未だ検出されていないそうである。
現在、世界中で重力波の検出への取り組みが行われており、日本でも国立天文台などがその観測を行っているらしい。
我々の住むこの宇宙自体が謎に満ちているのに、さらに並行宇宙などというものを想定し探求する科学者には驚かされるばかりだ。

いつの日か、重力波を介して、並行宇宙の知的生命体と挨拶したり、議論したりする日が来るのだろうか?
もし来たのならば、ぜひ、他の宇宙の労働法はどうなっているか、尋ねてみたいものだ。

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