司法制度改革の失敗に思う

法科大学院の今春定員割れ9割超 2年連続、学生離れ鮮明に(東京新聞)

司法制度改革の一つとしてはじまった法曹年間3000人養成のための法科大学院制度。
理念は崇高でも手段が大失敗した例として歴史に残るレベルである。
すでに政府は昨年、「年間3000人」という目標を撤回している。
この制度は結局、既得権のある弁護士には不評であり、若手の弁護士は稼げない、受験生は金と時間を相当に捧げても合格率が当初より下がる超ハイリスク、各大学は学生が集まらず募集停止、そして弁護士を使う一般人は質の低下にとても悩まされる、という、何とどこにもメリットがない凄まじい制度である!
ただ、社会保険労務士の諸君には用心されたいのが、こうしてロースクールで学んだ学生が隣接法律資格になだれ込んでくるということだ。
私がセミナーで口うるさく言う、法学や憲法民法刑法といった基本的な法律の大切さを体系的に学んで来ているのだから、強力なライバルになるだろう。
だからこそ、私のセミナーや著作でしっかりそうした法学や法律の体系と、それを実務に立体的に応用する術を学んで欲しい。
ロースクールに入るより遥かに安い上に、短期間に実力がつくのだから。

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