「社会保険労務士とユニオンに係る、弁護士法72条違反との一考察」5(後編)

1 事実行為と弁護士法72条違反との関係
前回、団体交渉の場に使用者と共に参加し、交渉する際に、「事実行為」については、
社会保険労務士(以下、「社労士」という。)は行うことができると述べた。
団体交渉の場は、お互いに意見を出し合い条件闘争をする場であり、それはまさに事実行為であり、何の法律的な権利義務は発生しない。
話し合いの場に、事業主の立場を熟知している社労士が、その専門性を加味して労働条件の議論をしたところで、
それだけでは、相互に何らの権利義務が生じるわけではない。
よって、これを社労士が代行できないという暴論は通用しない。
ただしその後、話し合いの結果方向性が固まり、それを締結するとなった段は、その内容につき当事者相互に権利義務が発生するため、
社会保険労務士が、使用者に代わって締結の代理をすることはできない。
つまり、契約や協定を締結するという行為は、他でもない法律行為であるため、社労士がこれをしたら弁護士法72条違反になる。
同様に、都道府県労働局ごとに設置されている紛争調整委員会におけるあっせん手続についても誤った認識が横行している。
それは、同委員会で行われる手続において、特定社労士でなければ代理できないとし、そうでない社労士はその場に立ち会えないというものである。
しかしこの場合も、あっせんの手続き自体は法律的な権利義務が発生しない事実行為であるため、代行は、誰でもできると解される旨、ここに付言しておく。

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