日産の新経営体制に打撃、関副COOが日本電産の新社長に

日産の新経営体制に打撃、関副COOが日本電産の新社長に(ロイター)

人事は、企業活動の要といっても過言ではない。
トップの判断如何で、生きる組織もあれば、死ぬ組織もある。
ちなみに、トップに媚びへつらうイエスマンばかりがいる組織は、
金太郎あめのように、組織のどこをとっても切り口は同じだ。
したがってトップがこけたら、会社は終わる。
他方一般には、玉石混交、それそれの分野で、
それぞれ異なる分野で、実力が発揮できる社員を要している会社は強い。
組織を強くまとめる人間力がある社員、
営業を任せたら天下一品の社員、
経理をやらせたらそつなくこなし、帳票の整理整頓も怠らない社員。
謝罪に関しては、右に出る者がいない社員。
しかし、オールマイティーな人間などそうそういないものだ。
得意とする分野以外のところは、まだまだ磨きをかける余地があるのが普通だ。
だからトップは時には社員を怒り、時には褒め、飴と鞭をうまく使い分けて
ダイヤモンドの原石を磨き上げるのだ。
それができないトップは、組織の長にふさわしくない。
それに気づかないトップは哀れだ。

今、日本電産創業者の永守重信現会長兼最高責任者(CEO)の著書
「人を動かす人になれ」(三笠書房)を読んでいる。
「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」を信条としている人だ。
人も、組織も、自分も育てる、
永守流「人生・経営哲学」は随所に首肯できる。
本書の目次を見てみよう。

序章 「一番以外はビリと同じ」と考えろ!
1章 「人を動かすのがうまい人」のこのやり方
2章 指示の出し方―何をどう話すか
3章 叱り方、褒め方1―人を動かすこのノウハウ
4章 可能性を秘めた人間を見抜く、育てる
5章 女性、中途採用―相手によって手法を変えろ!
6章 叱り方、褒め方2―“部下”を動かすこのルール
7章 理屈で人は動かない!だから―
8章 リーダーの敵は、妥協である
9章 組織を動かす人が絶対知らなければならない「考え方」
10章 1回でダメなら、20回続けよ

何といっても笑えるのは、採用は学歴を重視せず、ユニークだということ。
履歴書は金庫にしまい、一次試験で一定の評価を得た人物に、
二次試験では、食事をしてもらい、早く完食した者から、
上位30人程度を採用したというエピソード。
この時採用した人間は、総じて、会社にとって優秀な戦力となったということだ。
どうも、早食いは、時間の使い方がうまく、同じ時間で多くの仕事をこなし、
かつ、完食できるということは仕事のえり好みをしないということに繋がるらしい。
数年後、早食いで採用した社員の履歴書を金庫から取り出し確認したところ、
一流大学といわれる学校を卒業した人物はいなかったそうだ。

話を戻そう。
日産の関副COOは、自身の立ち位置を失った組織に見切りをつけ、
永守氏の人たらしに心を動かされたのだろう。
真贋を見極められない閉塞感のある組織にとどまるよりも、
自分を必要としてくれ、夢を感じられるる組織に活路を見出す。
それは自然の摂理だ。
日産は、手痛い失態をした。

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