派遣社員への通勤手当不支給「不合理と言えず」 大阪地裁判決

派遣社員への通勤手当不支給「不合理と言えず」 大阪地裁判決(毎日新聞)

この4月から、中小企業も「同一労働同一賃金」がスタートする。
昨年10月、5つの最高裁判例が出され、今後の指針が示されたわけだが、
各企業における取り組みは進んでいるのだろうか。

その4月を目前に、通勤手当に関する大阪地裁の判断がされた。
これをどう読むかである。
額面通り、「派遣社員への通勤手当不支給」は、「不合理と言えず」と読み、
今後、通勤手当を支給しない運用をしてよいとするのか…
先に出された最高裁判決との整合性を考えるに、
そうばかりとは言えない。

その理由はこうだ。
派遣先までの通勤費は、正社員であろうが派遣社員であろうが、
かかるものはかかる。それが大前提である。
それを、正社員だけに支給するというのは、
最高裁の判断を待たなくても、やはり不合理だろう。
しかし、今回はお目こぼしに預かった。
なぜか?
それは、本件では、交通費の不支給が派遣社員との合意の上での契約であり、しかも過去の出来事である。
現在この会社は、派遣社員にも通勤費を支給し、改善しているということだ。
格差是正に向けて、企業努力していることが評価された形と判断するのが妥当だ。
企業が格差是正に対して、こうした努力をしているにもかかわらず、
過去にさかのぼって合意事項をひっくり返すことは、
私的自治の原則に反するし、法的安定性も害する。

よって、この判決の結果だけを受け、これから将来に向けて、
「正社員には支払うが、派遣社員は通勤手当が不支給」
の扱いはNGと考えることが無難だ。
裁判は、結論ではなく、
判決の理由が大切だと言われる所以はここにある。

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