公立小教員の残業代訴訟、請求棄却 「明日からの希望見えない」原告の男性、控訴の方針

公立小教員の残業代訴訟、請求棄却 「明日からの希望見えない」原告の男性、控訴の方針(弁護士ドットコムニュース)

裁判長が判決で
「給特法は、もはや教育現場の実情に適合していないのではないか」
などと付言したことが、
「(労基法)32条に基づく労働時間の該当性が認められ、
32条違反があれば損害賠償ができるということが判示され、
閉ざされた門が開かれた」と判決の意義だという。

ちなみに、教員については「超勤4項目」以外のことで
時間外勤務を命じることはできない。
「教育職員については、時間外勤務手当及び休日勤務手当は、支給しない。
(給特法第3条第2項)」と定められており、
その代わりに「教職調整額」(教員の給料の4%を追加支給)と
時間外労働の規制(「超勤4項目」以外で時間外労働を命じることはできない)
を行っている。

こうした状況を踏まえたうえで、今回の裁判を考える。
現行制度では、「超勤4項目」以外の教員の時間外労働は
全て「教員の自発的行為」として整理されているのだ。

この点につき、異議を唱えたのが今回の裁判だ。
判決は、今回原告の男性が時間外におこなっていた登校指導や朝会への児童引率、
職員会議などについて「労働時間に当たる」と判断。

しかし、裁判所は「校長が具体的に指揮命令したことをうかがわせる事情はなく、
原告の自主的な判断でおこなっていた」
「黙示的な指揮命令があったと評価することはできない」
などと労働者の訴えを退けている。

なんとも中途半端な煮え切らない判断である。
もうちょっと踏み込めないのだろうか。
つまり「超勤4項目」以外にも実態に即して時間外労働を認めるべきとしながらも、
今回は指揮命令があったとは評価できないので、
損害賠償(国賠)の支払いはないということだ。
反対解釈すれば、指揮命令がなく、残業の実態がなければ
残業代の支払いを拒むことができるということになる。

前例踏襲がテーゼの裁判制度は、新しい判断をするときには、
おっかなびっくりするものである。
周りを見ながら、「こう思うけれど、これでいいのかな?」
とでもいうように。
前例がない裁判を提起した先駆者たちは、
その主張が正しくともこのような憂き目を見る。
しかし、その後の人たちのために、風穴を開けたことは確かだろう。

労働時間は、実態で判断すべき。
これは、教員をはじめとした、
労働基準法の適用をそのまま受けない公務員であっても同じである。

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