ユニクロ社長、中国の過酷労動にコメント

「非常に残念」ユニクロ柳井社長、中国の過酷労働で(テレビ朝日系(ANN))

中国は人件費が安い…だから、「MADE in CHINA」は安い。
これが私たち日本人が受ける、これまでの中国製品のイメージだった。
しかし、日本人には適用できない過酷な長時間労働を、中国人にだったらさせても良いという正当な理由はない。

1 時間外労働が月に平均110時間を超えること
2 エアコンがなく、夏には室内が38度以上となるなど過酷な労働環境
3 また、8分遅刻すると、2時間分の給料が差し引かれるなどの罰金制度

1については、長時間労働は問題となる可能性が高い。
工場の生産ライン上においては、一度部署に付けば、タバコ休憩、お茶のみ休憩といった休憩時間等の裁量権が労働者にはなく、タイムカードの打刻時から退社までの全ての時間が労働時間と解されることもある。
過労死防止のためにも、国(厚生労働省)が定めた長時間労働とされる月80時間を超えるような残業は恒常的にさせないことが無難である。

2については、使用者は、労働者の安全衛生に配慮する義務があり、劣悪な環境で労働者を酷使した場合、安全配慮義務違反に問われることもある。

3については、使用者による懲戒権の濫用である。実質的な労働の対価を、遅刻を奇貨として、支払していないものである。
8分の遅刻に、2時間の給料が支払われない、というペナルティーは、合理的な理由がなく、明らかに適当ではない。

こうした具体的な労働現場の環境を整備するために、いよいよ現地の工場にも、中国の労働法制に精通した社会保険労務士のような存在の活躍の場が広がるのだろうか?…などと期待するものである。

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