500円タクシー、国を提訴

「値上げ強制は損害」 500円タクシー、国を提訴(朝日新聞)

初乗り500円の「格安タクシー」に対し、国が料金を公定幅に是正することを勧告したことを受けての提訴。
「是正勧告」と聞くとついつい反応してしまうのが河野順一であるが、こちらの是正勧告に従わない場合は運賃の変更命令、車両の使用停止処分と進んで行くようである。
憲法に定める「営業の自由」を理由にした提訴だそうだが、たしかにタクシー業者には営業の自由もあるし、格安タクシーは消費者の利益にもなる。

問題は格安料金によって薄利多売を追求するため、乗務員の長時間労働などを招くことにならないかということである。
低コストでの営業は労務管理面での問題を招きやすいだけでなく、安全管理面でも不安が大きい。
乗務員の訓練・サービス意識向上に関しても、費用と時間がかけられるのか。
韓国の旅客船事故でも、過積載など安全面を疎かにしていたことが大事故の原因だと指摘されている。
そのような旅客船を運航する会社の乗務員の資質の低さについては言わずもがなである。

安全・安心と低価格が両立、それに乗務員の労働条件の保護が本当に達成できるのならば、500円タクシーの「営業の自由」を認めるべきだろう。

Comments are closed.